チャールズはフィリップだった!? 本気でチャールズ考察

ギュスターヴ編

ちまたで「諸悪の根源」「ヤーデ家の恥」「実はケルヴィンの実子ではない(デマ)」などと散々な言われようのチャールズ。

そんなチャールズを見直すため、以前も考察記事をアップしましたが、半分ギャグになってしまったので、今回は本気でチャールズを擁護しにいこうと思います。

まずはチャールズの悪行から

連戦連敗

17歳の時に南の砦でギュスターヴが死亡。以降、ヤーデ伯の目下の敵はオート侯カンタールであった。

チャールズは「赤天馬」の異名を持つ一騎当千の猛将だったが、統率や知略にステータスを振っていなかったらしい。ケルヴィンから「深追いするな」と言われたのに深追いして返り討ちにあったり、ケルヴィン不在時に砦の守りを任されていたのに何度も釣り野伏にあって一時的にヤーデ伯継承権を失ったりした。

釣り野伏

敗走を偽装して敵の追撃を誘い、追いかけてきたところを左右両側にあらかじめ配置していた伏兵と反転した正面の兵の三方面から包囲攻撃を行う戦法。

犬の臭いがする。

カンタールに苦々しい思いをさせられていたチャールズだったが、カンタールが病に倒れると戦況は一変。快進撃を続けていた。

そんな折、グリューゲルに宮廷作法を学びにきていたカンタールの娘、ヌヴィエムと邂逅。調子に乗っていたチャールズは、貴族の悪いところを煮詰めたような発言でヌヴィエムの恨みをしこたま買ってしまう。

父を侮辱されたヌヴィエムは憎しみを募らせた結果、ナのショウ王、ラウプホルツ公を扇動してヤーデ伯を窮地に追い込むことになる。

兄上、言葉が過ぎますぞ。

「あのじじい」というのはショウ王のこと。

ヌヴィエムに扇動されたショウ王が、ケルヴィンをナ国に召還することに決めたことで、ヤーデ伯は窮地に陥ったことから、チャールズの怒りはごもっとも。

ただ、ヌヴィエムが動いたのはチャールズが「犬の臭い」発現で怒りを買ったからであり、ショウ王が動いたのはチャールズがショウ王に信頼されていなかったからなので、自業自得の極みである。

フィリップ3世見殺し

フィリップ3世は、少数の手勢でヤーデへ帰郷中、野党の襲撃を受ける。多勢に無勢と兄チャールズに援軍を要請するも、チャールズがこれを無視したことでフィリップ3世は死去。

後にこれが露見し、フィリップ3世の息子ギュスターヴ15世(グスタフ)は家出を決意することになる。フィニー王家の正統後継者は全員失われることとなった。

ちなみに、フィリップ3世の死去はケルヴィン死去の1年前。ケルヴィンはどんな気持ちで最期を迎えたのだろうか。

鋼鉄兵舐めすぎ

反乱が頻発するようになったロードレスランド。鎮圧のための兵糧出資額を上げるため、ハン・ノヴァ元老院に圧力をかけると、元老院はこれを拒否。ギュスターヴの名を騙るエッグに助けを求める。

チャールズは偽ギュスターヴ討伐の名のもと、堂々とハン・ノヴァを叩けると嬉々として出撃。見事に討ち取られてしまう。

享年53歳。なんだかんだでギュスターヴ様より長生きであった。

チャールズがこうなってしまった理由

ヤーデ伯家はトマス卿から立派な人物を輩出しており、ケルヴィンも貴族として恥じない行動を心掛けています。また、弟のフィリップ3世、実子のデーヴィドと人格者が多い中で、チャールズだけが尊大で好戦的な性格になっています。

こうも激しい性格になってしまったのは一体なぜなのか、というところを考察していきます。

チャールズ5歳、母マリーと死別

ケルヴィンとの間に第3子を授かったマリーは、急激に体調が悪化。出産をあきらめるよう周囲が働きかけるものの、マリーは出産を強行。無事に第3子が誕生するも、マリーは息を引き取ってしまう。

この第3子は、フィリップ3世と名付けられた。

王国の後継者である弟、配下である自分

チャールズはヤーデ伯ケルヴィンとフィニー王家マリーの息子。

チャールズは言うまでもなくヤーデ伯の長男であり、ヤーデ伯の後継者であった。しかし、弟のフィリップ3世はヤーデ伯を継承しないがためにフィニー王国の後継者として育てられており、秘密裏にファイアブランドの儀式も済ませていた。

ナ国の家臣にすぎないヤーデ伯を継承する自分と、かのフィニー王国を継承する弟。覇王の顔を持つギュスターヴに憧れを抱いていたチャールズにとって、それはあまりにも残酷な現実だった。

何よりも、自分から母親を奪ったはずの弟が、自分よりも厚遇を受けられることは我慢ならなかったことだろう。それなのに、フィリップ3世がフィニー王国の後継者であることは最高機密であるために、それを表立って批判することもできないのだ。

建前にがんじがらめの父

自身と弟の処遇に不満を持つチャールズは、実際にはナ国を凌駕するほどの力を持ちながら、ナ国の家臣であるという立場にとらわれ、カンタールとの戦いを無用に長期化させる父ケルヴィンに歯がゆい思いをしていた。

また、ギュスターヴの都を奪還するというこの戦いは、フィリップ3世が後継者となるフィニー王国を奪還するための戦いであり、フィニー王国をフィリップ3世が継ぐ以上、父はフィリップ3世のために戦っているといっても過言ではなかった。

ケルヴィンは、チャールズの気持ちに気づくことなく、ギュスターヴへの慕情を抱えて戦いを繰り返していた。そしてそれはチャールズには、フィリップ3世のための戦いとしか映らなかったのかもしれない。

チャールズの戦う意味

チャールズがこの戦いを意味のあるものにするためには、ナ国からヤーデを独立させられるだけの力を持つか、自らがフィニー王国を手に入れる必要があった。

だからこそ、チャールズはナ国の顔色をうかがう必要が無かったし、戦果を挙げるために躍起になってもいた。そして最後にはフィリップ3世を見殺しにしてしまうのだ。

チャールズはギュスターヴ殺害を遂げた世界線のフィリップ

チャールズは、フィリップ(1世)と同様、兄弟に母を奪われた過去を持っています。

フィリップは後にギュスターヴと和解することができましたが、チャールズには和解のきっかけは無かったようです。

フィリップには兄ギュスターヴとの想い出がありましたが、チャールズはフィリップ3世が生まれた時から憎しみしかなかったし、唯一チャールズを理解してやらなければならない立場の父ケルヴィンは、フィリップ3世のための戦いを繰り返していました。

チャールズがこんな境遇の中で孤独に戦っていたことを考えると、哀れに思えてきませんか?

もしサガフロ2リメイクがあるのなら、ギュスターヴの後継者戦争はぜひ深堀りしてほしいものですね。

コメント

  1. わかふる より:

    素晴らしい記事をありがとうございます!(記事書くのって脳を使いますよね)
    チャールズ、もしギュスの作った時代の荒波に巻き込まれにくい平民のたたき上げの武将だったら活躍していただろうに……

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