ゲーム中で明確に結婚したという言及すらない二人。
ギュスターヴの名を継ぐ子孫を残すことになる重要な話であるにも関わらず、それらの話が一切出てこないことで、中盤以降の話についていけなくなる理由にもなっています。
ということで、なぜ二人の話がゲーム中で語られなかったのかについて考察していきます。
カットされた話
そもそもどのような話がカットされているかについてお話します。
マリーとカンタールの離婚
1245年に結婚したマリーとオート侯カンタール。引き出物としてオート侯領の半分をフィニー王国に差し出すことになったため、カンタールにとって屈辱的な結婚だった。
そのため、献身的なマリーをよそに、カンタールはひたすらマリーに冷たく接していた。
1248年にテルムに入城したギュスターヴは、1250年ごろ、フリンを通じてマリーの境遇を知る。その後、内務大臣ムートンの交渉でマリーはカンタールと離婚する運びとなり、ハン・ノヴァに居を移すことになる。
ケルヴィンとマリーの結婚
1248年のテルム入城後、オート侯の交渉役としてテルムを訪れたマリーに一目ぼれしたケルヴィン。
ハン・ノヴァに居を移したマリーを放っておくはずもなく、1251年に二人は結婚。しかし、ヤーデ伯としてはナ国に対する裏切りともとられかねない行為。すべての障害を乗り越えて結ばれたケルヴィンだったが、政治面では難しい舵取りを迫られ、最期まで苦しめられることになる。
3人の子の誕生
1252年に長男チャールズ、1254年に長女フランソワ、1257年に次男フィリップ3世が誕生する。
しかし、マリーはフィリップ3世の出産とともにこの世を去ることとなる。周囲の心配を押しのけての出産だったという。享年30歳。
ファイアブランドの儀式
長男チャールズはヤーデ伯を継承することとなったが、ギュスターヴに子供がおらず、フィリップの子供も暗殺され、そしてマリーを亡くした今、後継者となれる唯一の子孫はフィリップ3世のみだった。
このため、フィリップ3世はフィニー王国継承者として育てられることになる。7歳の時にはファイアブランドの儀式を行ったが、ナ国との関係を考慮して秘密裡に行われた。
カットされた理由
容量が足りなかったため
各フィールドは水彩画の1枚絵で構成されるため、フィールドごとの容量は大きめ(じゃないかな?)。
マリーがカンタールに冷遇されていた話をしようとすれば、オート侯の城内絵が必要になるし、ケルヴィンとマリーの話をしようとすれば、ハン・ノヴァ内部の絵が必要になるため、容量的にぎりぎりだったことから実装できなかったのではないかと考えられます。
話が難しい
政治的な話が多く、主なプレイ層として想定される子供にはあまりに難しすぎることもカット理由になったかもしれません。
グスタフの正体を明かさないため
演出上の都合だったのではないか、というお話です。
グスタフは偽名を使っているとはいえ、「炎の剣」という意味深なクヴェルを装備して登場するため、フィリップ3世がファイアブランドの儀式を通過していることを知っていれば、その子孫であることは容易に想像がついてしまいます。
主人公のジニーに感情移入して物語を進めるためには、その辺の情報を知らないままでいた方がより没入感が味わえるといえるでしょう。プレイヤーもジニーと同じタイミング(サウスマウンドトップの戦い)で初めてグスタフの正体を知ることになります。
まとめ
今回はケルヴィンとマリーの話がカットされた理由について考察してみました。
この話に限らず、中盤~終盤のギュスターヴ編の話は同様の理由でカットされてるような気がします。
結構大事な話も多いので、「リマスター(リメイク)でぜひ補完を……」と思ってしまう一方、ギュスターヴ編の後半は「何かよくわからんところもあるけど、とにかく続きが気になる~!!」って感じで止まらなくなる魅力があるので、「下手に手を加えないほうがいいかな~」という気持ちも一方であったり。
ストーリーを盛り上げるって難しそうですね。
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