サガフロ2は一般的なRPGとは異なり、時代が進むにつれて異なる仲間と行動を共にすることになります。
今回は、バリエーション豊かな組み合わせとその関係性についてみていきます。
ギュスターヴ編
岩荒野組
ネーベルスタンが若気の至りで岩荒野単独行を行った時のパーティ。帰りはシルマールとナルセスが合流する。
ギュスターヴ追放の後、シルマールはソフィーを連れ出して南大陸に亡命。磨きぬいたアニマ人相見の術で希代の術士シルマールを見たいと考えたナルセスがシルマールの元を訪れ、互いを認め合う仲に。意気投合した二人は、一緒に旅に出るほどに交流を深める。その旅の途中で、二人はネーベルスタンに出会うことになる。
ナルセスは相変わらずツンツンしており、煽り耐性ゼロのネーベルスタンが挑発に乗りまくるのがほほえましい(?)。シルマールはそんな2人を優しくたしなめる。
冷静沈着な将軍がイキりまくっていたり、ナルセスが唯一敬語を使っていたりと、2人の意外な姿が見れるのも貴重。
ギュスターヴと旧友
ギュスターヴがナ国で出会った仲間たち。
フリン、レスリーはグリューゲルで、ケルヴィンはヤーデで出会う。
ソフィーがナ国スイ王の求愛から逃れるため、ヤーデに移住することになるが、フリンは勝手についてゆく。ケルヴィンとはこの時出会うことになる。
レスリーとは離れ離れになってしまうが、ヤーデ伯主催のパーティで再会する。行儀見習いのため、ヤーデ伯に奉公に出ていたようだ。
フリンは親にも見放され、同年代の子供からはいじめられて育つ。ギュスターヴもいじめっ子ではあったが、術不能者であり父に見放されたという共通した境遇を持っており、フリンにとって唯一通じ合える友だった。
ケルヴィンは初め弱い者に暴力をふるうギュスターヴを嫌っていたが、それが悲惨な境遇からくる反動であることに気づいていく。「弱きを助けるのが貴族」と自負するケルヴィンは、ギュスターヴの理想に共感し、これを助けることに。
4人の絆は数十年後まで続くことになる。
商船隊三銃士
「申し訳ありません。」
「ごめんなさい!!」
「すみません!!」
ワイド組
ギュスターヴとネーベルスタン将軍、そしてムートン内務大臣。
冷静沈着で統率力と兵站に長けた将軍と、内政知略に長けた大臣、カリスマと武勇のギュスターヴと隙が無い。ハン・ノヴァ繁栄もこの3人あってのもの。
将軍の死と大臣の更迭によって両輪を欠いたギュスターヴは南方遠征で苦戦。敵の計略によって死を迎えることになる。
1260年組
ギュスターヴ、ヨハン、ヴァンアーブルで構成される。
ゲーム中では、暗殺者ヨハン終了後に街シナリオに行ったとき限定で組めるパーティ。最強の盾を持つヴァンアーブルを仲間にするタイミングはここしかないため、攻略ガチ勢は必ず街による。
あのシルマールをして「100年に1人の天才」と言わしめたヴァンアーブルにとっても、アニマを周囲と同化させて気配を消すサソリの技術は、驚愕をもって受け止められただろう。
術士は例外なくアニマに傾倒してしまうが、それに頼りすぎる弊害を身をもって知ることになった機会で、その後のヴァンの人格形成にも大きな影響を与えたと思われる。シルマールにとってのソフィーのように。
夜の町繰り出し組
ギュスターヴ、フリン、ヴァンアーブルで構成される。
ギュスターヴは時折2人を連れ出しては夜の町に繰り出していたようだ。その理由はわかっていないものの、夜の町に遊びにいくとしたらやることは1つ(少なくとも彼をよく知らない家臣はそう考える)はずで、後年の偽ギュスターヴ大量発生の遠因となる。
まだ若いヴァンアーブルを連れ出しているあたり、案外昔のようにモンスター狩りに興じているのかもしれない。きっと夜の町でタイラーたちと戦ったのが忘れられなかったのだろう。そうに違いない。
ハン・ノヴァ次世代組
ダイク、ヴァンアーブル、フィリップ3世で勝手に構成。
ギュスターヴ帝国の次代を担うと期待されていたお三方。
フィリップ3世はファイアブランドを継承する次代のフィニー王。ケルヴィンに似て正義感の強い人物。
ダイクはフリンの養子。18歳で第1術兵団長を任される。おそらくネーベルスタン将軍の後釜。
ヴァンアーブルはもちろんシルマール先生の後釜。フィリップ3世のよき友となった。
余命があれば、ここにヨハンも入っただろう。
しかし、ギュスターヴとヨハンは謀略に倒れ、ダイクは自責の念などから軍を離脱。フィリップ3世は兄チャールズに見殺しにされ、ヴァンアーブルは1人ギュスターヴの剣を任せるに足る人物を待ち続けることになる。
ハン・ノヴァ第三世代
デーヴィドとギュスターヴ15世。デーヴィドはチャールズの子、15世はフィリップ3世の子。
兄弟同然に育った2人だったが、デーヴィドの父チャールズは、15世の父フィリップ3世を見殺しにした過去があり、それが原因で15世はグスタフと名を変え、家を出ることに。
サウスマウンドトップの戦いでは、フィリップ3世の遺言に従いデーヴィドを守るためにグスタフが参戦。グスタフとの再会を素直に喜んだデーヴィドは、断られることを承知でともに国を治めることを提案するが、グスタフは拒否。
冷静で思慮深く、かつ平和を願う心が誰よりも強かったデーヴィドと、時代を象徴する2つの剣を持つグスタフ。彼らは異なる道を歩みながらも、ともに長年の戦いに終止符をうつことになる。
ウィル・ナイツ編
ウィル初期パ
駆け出しディガーのウィル、初仕事を終えたばかりのコーデリア、術士ナルセス、そして盗賊に間違われるディガーのタイラーの4人パーティ。
足りないのは経験だけと息巻いていたコーデリアは、初仕事で大手柄を挙げたウィルに内心焦りを感じるが、仕事を続けるうちに好意を抱くようになっていく。
アニマ人相見によって相手がどんな人間か見抜けてしまうため、人付き合いを避けがちだったナルセス。ベテランの術士なのにウィルが声をかけられたのは、周囲から浮きがちだったためかもしれない。ナルセスはウィルのアニマから感じられる才能や人柄から、仕事をともにすることを選択する。
タイラーはディガーとして冒険をしていたが、盗賊に見紛うような風貌から単独で仕事をすることが多かった。しかし、見た目とは裏腹に実直で思いやりのある性格。ウィルと出会ってからはヴィジランツの役割が定着する。
酒と心
うしゃしゃしゃけぇっ
おもおもおも
えへへ。
氷のメガリス攻略パ
コーデリアとナルセスがパーティから離脱。代わりにパトリック、ラベール、ウィリアムが参加。
ラベールは兄ウィリアムを探すためにヴァイスラントに向かう一行に同行。
うまい飯を食べるためだけにラウプホルツに来ていたパトリックは目当てのランチをくいっぱぐれ、はらぺこ同士ということで意気投合したウィルのパーティに。
ウィリアムは氷のメガリスの攻略のため長年ヴァイスラントで研究を続けていた。メガリス攻略という目的の一致からパーティに参加することに。ラベールも嫌々ながらも兄を連れ戻すために攻略を手伝うことになる。
ウィリアムの案内のおかげで攻略は順調。メガリスに意思を具現化する機能があることまで突き止めたウィリアムだったが、メガリスによってアニマを暴走させモンスター化してしまう。命からがらメガリスを脱出した一行だったが、ウィリアムは氷のメガリスに閉じ込められてしまう。
あれはもう兄さんじゃないと冷たく言い放つウィルだったが、氷のメガリスから出られないウィリアムに過去の兄の姿を重ねたラベールを見て、何を思っただろうか。
夜の町防衛組
氷のメガリス踏破でタイクーンパーティのヴィジランツとして名をはせたタイラー、パトリック、そしてタイラーを慕ってヴィジランツとなったレイモンで構成。見る人が見ればタイラー一味である。
夜の町を海賊に襲撃させ、その隙にエッグを倒す算段をつけたウィルと、そのために住民を犠牲にしかねない選択をしたウィルを諫めるナルセスを仲立ちするため、夜の町の防衛を買って出たタイラーだった。
夜の町に向かったタイラー一味は、そこで鋼のギュスターヴと出会い、ともに夜の町をモンスターから守ることに。ギュスターヴと共に戦えたことを、タイラーは一生の誇りにしたという。
リッチボンボンパ
ウィルの息子リッチは、父に反発して家出するも、ヴィジランツを買って出たパトリック、レイモンと共に仕事をすることに。タイラーが気を使ったようだが、レイモンもリッチの才能に興味があったようだ。
ベテランヴィジランツと仕事をすることで急速に実力をつけているリッチだったが、名のあるヴィジランツとともに仕事をすることで「やはりタイクーンの息子」「ボンボン」と思われることも少なくなかったようだ。
だが、ナルセスから単独の依頼を受けたのを皮切りに、2人と別れて仕事をするようになっていく。
虹かけパ
散水塔の復活というロマンを追い求めたパーティ。
子供の頃から散水塔の子守唄をきいて育った砂漠の民ユリアは、子守唄にならって散水塔の空に虹をかけることを夢見て冒険者になる。
金にもならないこの夢に身を預けてくれたのがリッチだった。
リッチは知り合いの術士エレノアに声をかけ、パーティを共にすることになる。好奇心旺盛とはいえ、金にはきっちりしているエレノアが協力してくれたのは、リッチが後で報酬を渡したのか、はたまたサルゴンという弱みがあったからか。
サルゴンにとってもこの冒険は忘れられない思い出となり、エーデルリッターとなった後も忘れることはなかったようだ。
無事に散水塔を復活させたリッチは、砂漠の民の英雄として後世まで語り継がれることになる。また、子守唄にも続きができたとかできないとか。
最終パーティ
数奇な出会いを果たした6人パーティ。ディガーの名門ナイツ家のほか、ヤーデ伯、オート侯ゆかりの者、ヴァンアーブルの弟子、そして唯一の一般冒険者で構成される。
ヴァンアーブルからもたらされたエッグ出現の知らせを聞き、テルムに向かうウィルおじいちゃんを追うため、初めてワイドを出たジニー。密航した船の行き先がノースゲート行きであったことで、彼らは出会うことになる。
ジニーの5歳年上のプルミエールは、ジニーと同じ年ごろに家を捨てて冒険者になった。ジニーが売り飛ばされそうになるところを助けたのは、自身の正義を貫く面もあっただろうが、過去の自分に重なるところがあったのかもしれない。終始ジニーのお姉さん役だが、数年冒険者をしていながらメガリスについて知らないなど、時に経験不足を感じさせる。ジニー達と出会うまで、冒険者と深いつながりを持つことが無かったのかもしれない。
ロベルトは一山当てようと北大陸にやってきた冒険者。長年北大陸という厳しい環境で冒険生活を続けていたこともあり、術士としては珍しく体力は相当なもの。ウィルを除けば年長者であることもあり、パーティのリーダー役を自負するが、案外おっちょこちょい。カッとなりやすいところもあるが、不得手なことには手を出さないという抜け目ない一面もある。年の離れたジニーを早くに亡くした妹に重ね合わせている。
グスタフはフィリップ3世の息子ギュスターヴ15世であり、叔父が父を見殺しにしたことなどから家を捨てて冒険者に。周囲と壁を感じさせる彼に近づいた物好きな男ロベルトは、術の資質にすぐれているにも関わらず鋼の剣にこだわりを見せるところや、それでいて相当な実力を持つグスタフの魅力に気づき、唯一無二の相棒に。自身が感情的であることを自覚していたロベルトは、冷静沈着なグスタフの意見を大切にしていた。
ミーティアはヤーデ伯客将ヴァンアーブルの弟子。ヴァンに将来性と確かな実力を見込まれ、人類を命運を分ける戦いに挑むことになる。だがミーティアは、師匠の意図をよくわかっていなかったらしく、単なる修行として一行に同行することになる。
ウィルはエッグ戦時点で御年86歳。ジニー家出の報を聞いたウィルはエッグのことよりもジニー捜索を優先してしまう自分に老いを感じる。図らずもエッグとの対決にジニーを巻き込んでしまうことになるが、ジニー、そしてその仲間がいなければエッグとの対決は敗北に終わっていただろう。父ヘンリーのアニマもエッグから解放することができたが、ジニーもそのアニマを感じることができたようだ。
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