エッグ全史 ~よみがえった先住種族の亡霊~

年表

サンダイルの歴史をエッグの視点からまとめました。裏だけでなく、表の歴史にも大きな影響を残したエッグは、先行種族の復活と現行文明の乗っ取りという恐るべき使命を帯びた意思を持つクヴェルでした。

誕生

400万年前 エッグ誕生

先住文明はその高度な分析能力により、種の絶滅が避けられないことを知る。このため、先住種族の知識や意志を卵型のクヴェルに残し、後に生まれるであろう文明の中に復活することが計画された。

その卵型のクヴェル「エッグ」は、南大陸のある施設に封印される。

ニコラ・ゼルゲン

1224年 エッグ降臨

ゼルゲン三兄弟の一行が、南大陸の砂漠でメガリスを発見。三人がかりでメガリスの機能を止めると、術の苦手な次男のニコラが鉛の箱から「エッグ」を取り出す。

術の素養に乏しかったニコラはアニマを暴走させた結果、三男のピーターが消し飛ぶ。自身も左手の先を失うが、残る右手で躊躇なくエッグを手にする。エッグは既にニコラを支配下においていた。

1224年 フォーゲラング無差別殺傷事件

長男のアレクセイを伴ったニコラがフォーゲラングに戻ると、ニコラは暴走して近づく人間を殺傷し始めた。駆け付けたヘンリー・ナイツが金属の棒を使ってニコラの手からエッグを叩き落すと、ニコラは全アニマを開放して果てる。

直後、エッグを手に取ったヘンリーは、エッグを手にすると突如街を去ってしまう。アレクセイはグリューゲルで捕捉され囚われの身となるが、ほどなくして脱走。メガリス踏破の唯一の収穫であるエッグを取り戻すため、ヘンリーを追ってナイツ家へ。

ヘンリー・ナイツ

1227年 ヘンリー夫妻死亡

エッグに憑依され、完全に正気を失ってしまったヘンリーを救うため、妻キャサリンは、ヘンリーを追ってきたアレクセイ・ゼルゲンにエッグの奪取を依頼。

キャサリンが急所を外してヘンリーを刺し、アレクセイがその隙にエッグを奪うという計画は成功するも、エッグを手にしたアレクセイが豹変し、ヘンリー夫妻を殺害。

ヘンリー変貌の知らせを受けて駆け付けたヘンリーの妹ニーナは、血だるまのヘンリー夫妻の前にたたずむアレクセイを目撃。圧倒的な実力差を感じたニーナは、ヘンリーの子ウィリアムを連れて逃走。

アレクセイ・ゼルゲン

1228年 アレクセイ一味がニーナを撃退

エッグはクヴェルを集めて力をつけようと画策。アレクセイ一味と呼ばれる一大勢力に。

ニーナは敵討ちのため、ディガー仲間とともにアレクセイ一味に潜入。しかし、正体がばれてしまい、先に潜入していたディガー仲間を目の前で殺害される。実力に優れたニーナも多勢に無勢、絶体絶命の危機だったが、ニーナに対する恋慕の想いがあったアレクセイはこれを見逃す。

1238年 アレクセイ一味がウィルたちを撃退

両親の死の真相を探るため、コーデリアとともにアレクセイ一味に潜入。しかし、正体を看破されたアレクセイに「キャサリンがヘンリーを刺した」と言われたウィルは言い返すことができなかった。混乱したウィルはニーナに保護される。

そのまま潜入を続けていたコーデリアは、子供をかばうためアレクセイ一味と戦闘となり、死去する。

1239年 アレクセイ、ウィルとの対決

死の間際のコーデリアから、アレクセイは石切り場に向かったと聞いたウィルたちは、石切り場でアレクセイと対決。

モンスター除けのクヴェルを使うアレクセイに操られたドラゴンを撃破するため、ニーナが全アニマを消費して秘術を発動。ドラゴンを失ったアレクセイはウィルたちに撃退された。

アレクセイとともに谷底に落ちたエッグだったが、アレクセイの手下であったデレクがエッグを獲得。ナイツのアニマに興味を持ったエッグは、テルムへ向かう。

デレク

1247年 デレク、アニマ教徒に

人間の研究をしていたエッグは、多くの人間を集め個々の思考力を奪う宗教の存在を知る。デレクは乱立するアニマ教の1つ、真アニマ教徒となり、神事と偽って信者のアニマを少しずつ吸収して力を蓄えながら、次の標的、そして部下にふさわしい人物を探していたが、良い人材は現れなかった。

1255年 フィリップ2世暗殺

復活のために多くのアニマを吸収したいと考えていたエッグは、国を動かして戦争を起こした方がより多くのアニマが手に入ると考え始める。ギュスターヴ13世の活躍により、平穏が戻りつつあったメルシュマン地方に再び戦雲を呼び込むため、デレクがフィリップ2世暗殺を計画。独断での実行だったが、ギュスターヴは暗殺が真アニマ教の仕業と断定。

1256年 アニマ教本拠地を脱出

アニマ教徒がエッグを持っているという噂を耳にしたウィルは、タイラー、パトリック、レイモンとともにアニマ教本拠地であるハンの廃墟に潜入。時を同じくして、ギュスターヴ軍が真アニマ教討伐のためハンの廃墟を襲撃。

利用価値のある教主と教団幹部のみを連れて避難しようとするも、モンスターに襲われるなどして散り散りに。エッグは難を逃れたが、真アニマ教で築いたすべてを失ったことで、宗教の利用を断念。デレクの肉体を捨て、海賊のオルフェの肉体を手に入れる。

オルフェ

1257年 エッグ、シュヴァルツメドヘン沖に沈む

エッグを海賊が手に入れたという噂を耳にしたウィルは、海賊たちに偽情報を流し、夜の町(シュヴァルツメドヘン)を襲撃している間に海賊船に潜入する。襲撃先となる夜の町の守りはシルマールに依頼。タイラーも夜の町の守りに加わると、ギュスターヴとパーティを組んでワイバーンを撃破。

その隙に海賊船に潜入したウィルは、船が海上に出た頃を見計らって行動を開始。追い詰められたエッグは海中に追いやられてしまう。

ミスティ

1275年 ミスティに憑依

海中をさまよい続け、18年の月日が流れる。流れ着いたヴェスティアの砂浜で、幼い少女ミスティがエッグを手にする。少女の身体では大きな行動に出ることができないと考えたエッグは、静かに過ごす。

1277年 リッチ・ナイツと邂逅

ヴェスティアに移住したナルセスの依頼により、単独で生命の木の種を取りに行く。無事に仕事を終えたリッチは、ヴェスティアの浜辺でエッグを持つ少女ミスティと出会う。

リッチは、ワイドにいる父ウィルにエッグのことを報告する。

1290年 ミスティの企み

アニマを集め、他のものに移すクヴェルを作ったミスティは、クヴェルの実験を行うため北大陸に。ノースゲートの人々からアニマを吸い取り始める。

人間のアニマが復活のエネルギーに適しているか確認するため、ミスティは集めたアニマを持って化石洞窟へ赴き、巨大な化石を復活させる。

追ってきたリッチに復活した化石を倒されてしまうが、人間のアニマが復活に利用できることを学習する。

1291年 エッグ、谷底へ

エッグが復活するためには、アニマの質が重要であることから、エッグはリッチのアニマを獲得することを画策。ミスティは巨虫のメガリスでリッチに自分を殺させてエッグを手渡す。

ミスティのアニマを吸収したエッグは、次にリッチの体を乗っ取ろうとするものの、リッチはエッグを道連れに谷底に身を投げる。

偽ギュスターヴ

1297年 デーニッツがエッグを入手

ナ国の小国の武人であった青年将校デーニッツは、国命により鉱脈調査隊の部隊長として北大陸へ。巨虫のメガリスでエッグを入手したデーニッツは、国へ戻らず東大陸へ向かう。

1300年 デーニッツがギュスターヴの子孫を名乗る

ギュスターヴの名を掲げれば反乱が起こしやすく、戦乱で大量のアニマが流出することに目を付けたエッグは、自分もギュスターヴの子孫を名乗ることにする。

1301年 サルゴン、エーデルリッターに

ギュスターヴを名乗るためには強力な部下が必要だとの話を聞いた偽ギュスターヴは、素質のある者に石切り場のメガリスの「一番強い者に他の者のアニマを移す」作用を利用して強力な部下を生み出すことを画策。石切り場のモンスター退治に来ていたサルゴンが初めてのエーデルリッターとなる。

1305年 ハン・ノヴァの戦い

鋼鉄軍を率いる偽ギュスターヴ軍(デーニッツ軍)は、ヤーデ伯チャールズ軍と激突。チャールズが戦死する。

1305年 ジニー・ナイツと邂逅

ヴァンアーブルの情報をもとにジニー一行は、ミーティアを加えてハン・ノヴァへ。ウィルのアニマを感じたエッグはサルゴンを差し向けるが、脱出される。

1305年 サウスマウンドトップの戦い

偽ギュスターヴ軍がサウスマウンドトップでデーヴィド軍と激突。デーヴィド軍の守りを崩せず、折よく到着した援軍により完全に瓦解する。

戦いには敗北したものの、かなりの量のアニマを吸収できたエッグはエーデルリッターとともに戦場を脱出。

1306年 星のメガリスへ

エッグ復活に必要な大量のアニマを吸収するため、エッグは北大陸奥地にある星のメガリスへ。

まずナイツ家を始末しようと考えたエッグは、かつてミスティが自作のクヴェルで実験したとおりアニマの移し替えを行いエーデルリッターと融合。絶大な戦闘力を得る。

1306年 エッグ消滅

最終形態に近づくため、デーニッツを自らの中に取り込んだエッグは、ジニー一行との戦闘に突入。ジニーたちの力はエッグの予想を大きく凌駕しており、とうとうエッグは敗れてしまう。

エッグは星のメガリスから逃れたものの、運悪くジニー一行に捕捉される。大量のアニマを吸収して巨大化したエッグは無防備なままその巨体をさらす。

かつて鋼のギュスターヴが鍛えた長剣が、破壊することはできないはずのエッグの表面にひびを走らせる。その傷口から光を放つと、エッグは抱え込んでいたアニマを撒き散らしながら消滅していった。

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